八海山雪室

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1,000トンの雪を収容する雪中貯蔵庫で、長期間、日本酒を熟成させます。雪室で貯蔵することにより、まろやかな味わいの日本酒が生まれます。空きスペースでは野菜等も貯蔵。館内には、さらに焼酎貯蔵庫やカフェ、売店、キッチン雑貨店などがあり、雪国の暮らしと食文化に触れながら、魚沼ならではの食と出会いを、たっぷりとお楽しみいただけます。

電話番号 025-775-7707
営業時間 10:00~17:00
定休日 なし(元旦のみ)

雪中貯蔵庫

雪の力を利用した環境にやさしい自然の貯蔵庫です。1,000トンの雪を蓄えることで年を通して約4℃前後の環境を保ち、専用に仕込んだ日本酒約36万リットルを貯蔵することができます。長期間低温貯蔵することで、日本酒がまろやかさを増していきます。その低温高湿な環境を利用し、空きスペースでは人参やジャガイモなどの野菜も貯蔵しています。

雪中貯蔵庫の概要

八海山雪室は、空間的に一体となった貯雪室と雪中貯蔵庫を備える、自然対流式の雪室です。加えて雪中貯蔵室の冷風をショップである千年こうじや内の冷蔵室へ送るという「雪室」と「雪冷房」の特徴を併せ持つ、雪利用施設としては他に類を見ない施設でもあります。貯雪室に約1,000tの雪を貯蔵、雪中貯蔵室を低温に保っています。また貯蔵室には2万リットルの貯蔵タンクが20本、最大で合計36万リットルの酒を長期保存する施設でもあります。雪中貯蔵庫から低温度の空気を雪温熟成室と雪温室へ送り、この二室の冷房も行っています。

貯雪量 約1,000トン
庫内の温度 年間約4℃前後
貯蔵品 約20,000リットルのタンク20本/人参、ジャガイモなどの根菜類

雪室とは

雪室は、雪国の人たちの知恵と工夫から生まれた「天然の冷蔵庫」です。冬にたくさん降り積もった雪を、茅や藁の屋根で覆って貯蔵したもので、古くは『日本書紀』にも記録が残されており、電気冷蔵庫が普及する昭和30年代までは雪国各地で利用され、家庭でも冬場の野菜などの保存手段として広く活用されていました。

雪が背丈よりも高く降り積もり、長く厳しい冬が続く雪国の暮らしにとって、時にやっかいな存在にもなる雪ですが、先人たちはその雪の力を活かした雪国独特の暮らしや食文化を育んできました。そのひとつが「雪室」です。現代のような冷蔵庫がなかった時代、年間を通して低温を保つ「雪室」は、野菜などを保存するだけでなく、野菜や食品を冬の凍結から守ったり、夏は雪や氷を売るなど、生活の糧にもなりました。

写真:十日町市博物館所蔵

雪を使った貯蔵方法は様々ありますが、大きく分けると、食品を雪の中に直接埋めて冷やす「かまくら型」と、庫内に雪を貯蔵することで空間自体を冷やす「氷室型」があります。「八海山雪室」は氷室型に分類され、約1,000トンの雪を蓄えることができる雪中貯蔵庫内は、年間を通して室温を約4℃以下に保つことができます。庫内の低温高湿な冷気を循環させ、食料保存にも活用しています。

こうしたクリーンエネルギーである雪を利用した「雪室」は、優れた貯蔵効果をもたらす環境に優しいシステムとして、再び見直され始めています。雪室の低温多湿な環境は、野菜のデンプンを糖に変えるため甘みが増加。お肉は、タンパク質が分解され、旨み成分であるアミノ酸が増します。お酒やお菓子、コーヒーなども低温熟成させることで味わいを深めます。夏場の冷房としても活用できます。

私たちは、「八海山雪室」を通して、雪国の食と文化の魅力を多くの皆さまへ、そして未来へお伝えできれば幸いです。

写真:十日町市博物館所蔵
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